2025

雀牌の音が響き渡った昭和の昼休み

昔の職場って、今とはまるで雰囲気が違っていた。昼休みになると同僚たちが集まって、手作りの弁当やおにぎり片手に麻雀卓を囲む光景がよく見られたものだ。そして、弁当を食べる手を休める間もなく、サッと牌を並べて「さあ一局だけ」と始まる麻雀のリズム。早さと集中力が求められるけど、どこか温かみのある時間でもあったのだ。今みたいに各自のデスクでスマホを見ながら黙々と食べる、なんてスタイルじゃなくて、もっと雑談も多くて、空気もにぎやか。でも、時代の流れには逆らえないのかもしれない。当時のなごやかな雰囲気は、今はMahjong365のようなサイトでしか味わうことができなくなってしまった。Mahjong365では365日24時間、待つことなくいつでも好きな時に遊べるので昭和の時代より便利になったとも言えるが。

その頃の職場では、麻雀がちょっとした共通言語みたいな役割を果たしていたと感じる。職種や年齢に関係なく同じ卓に座って、時には上司に勝ったり負けたりしながら、自然と距離が縮まっていく。もちろんガチで打つ人もいたが、ほとんどは昼休みという限られた時間の中で、スピード感と遊び心のバランスを楽しんでいた印象だ。

面白いのは、麻雀を通じての学びが意外と多かったこと。ルールの中で読み合いをするので、相手のクセや心理を観察する力がついたし、ベテラン社員が何気なく放った一打に仕事のヒントみたいなものが隠れていたこともあった。「あのタイミングで勝負をかけるのか」、「ここは引くべきなんだな」なんて、直接言葉にされなくても、なんとなく背中から学ぶ感じ。それって今のオンラインミーティングやマニュアルにはない種類の学びなのでは?

今のオフィスって個人のスペースがしっかり守られていてそれはそれで快適でも、人と人のちょっとしたやりとりがどんどん減ってきてる気がする。昼休みも黙ってスマホをいじって終わることが多いですし、たとえ休憩室に誰かがいても話しかけるタイミングがつかめなかったり。リモートワークやフリーアドレスも進んで、そもそも職場に人がいない日も増えた。

そう考えると、昔の麻雀卓って単なる遊びの場ではなくて、職場の中にあった小さなコミュニティの核だったんだと思う。勝ったから偉いとか負けたら恥ずかしいとかではなくて、同じ空間で同じゲームをすることで自然と信頼や理解が生まれていたんでは?

今では麻雀どころか、みんなでランチに行くことすら少なくなってきた。もちろん、時代に合った働き方も大事だが、あの時代のようにちょっとした遊びや雑談の中から自然と人間関係が育っていく場面も、やっぱり大切だったなと思い起こす。昔のように卓を囲んで「一局だけやるか」と言いながら、お弁当をつまむ。そんなゆるい時間が、今のオフィスにはちょっと足りないのかもしれない。